第6回 記憶 (2)
記憶のはたらき 記憶と状況
記憶と適応
• 生得的記憶
• 後天的記憶
– 宣言記憶
• 利用可能性
– 有効な情報とは何か 「意味」
• 状況の類似性
– 類似した状況で有効な情報
• 統合性
個別より一般性
利用可能性
• 写真のような記憶 ?
膨大な容量が必要
• 概念的記憶
検索が容易に
→ 無駄のない思考
意味を思い出す
外面的差異は忘却
アンダーソン (1974)
• 日常的場面の記憶
– ナイサー (1981)
意味の記憶
詳細は記憶できない
事前課題
• 写真のような記憶が、人間にとって適応的ではないのはなぜか?
• 外形の記憶も可能
– 事態の要請
• 処理水準
クレイクとタルヴィング (1971)
表 6-1
図 6-1
意味処理 → 深い処理 → 記憶成績
• 自己参照効果
ロジャース ほか (1977)
図 6-2
なぜ,自己参照効果が生じるのかを説明しなさい。
状況の類似性
• 符号化特定性原理
– 符号化 encoding
– 一緒に憶えたことは,一緒に思い出しやすい
陸上と海中での記憶
• 図 6-3
バドリーら 1975
– 陸上で(海中で)憶えた単語は,陸上で(海中で)再生率が高い
状態依存記憶
• 気分一致効果
• 気分依存効果
転移適切処理
• 記銘 memorizing
• 想起 recall / retrieval
• 「深い」処理は常に,よい想起成績を生むか?
• 記銘
– 意味処理
– 音韻処理
• 想起
– 意味処理 (再認課題)
– 音韻処理 (音韻再認)
• 記銘と想起の類似性
Reaction paper 課題
• 記憶成績を向上させるための方法を具体的にあげなさい
• その方法が有効である理由を説明しなさい
統合性
• 記憶のメモ・モデル
– メモ・モデル
• 提示されなかった情報の「想起」
– バートレット
• 想起のなかの思考
– 推論
– 構成
– 過去経験を「今」に活かす
• 目撃証言
– ロフタス ほか 1978
– 写真提示 「停止」標識
– 質問
• 「停止」
• 「徐行」
– 記憶テスト
• 「停止」条件 → 正答率 75 %
• 「徐行」条件 → 正答率 41 %
• 誤った情報に接すると,誤った物を見たと思い込む
• メタ記憶
– 自分の記憶についての認知:限界
次回への事前課題
第四部 表象
• pp.134 – 148 知識の表象
「その生徒は学校で叱られることを覚悟した」
上の文が理解できるためには「学校」という知識は,宣言記憶にどのように表現されていると考えられるか?