第10回 推論(2) ウェイソンの選択課題
ウェイソンの選択課題
4枚カード問題
「もしその文字が母音なら,
その裏の数字は偶数である」
もしPならばQ ⇔ もし¬Qならば¬P
なぜ「4」をめくるか?
P→Q
P⇔Q
「宿題をしたら,おやつをあげますよ」
否定式の使用
もしPならばQ ⇔ もし¬Qならば¬P
困難
仮説検証
反証可能性
4枚カード問題は,どのような場合に正答率があがるか?
主題材料効果
抽象的な材料よりも,テーマをもった材料の場合に,正答率があがる
ジョンソン−レアード (1972)
なぜ?
「具体的だから」?
→ 恣意的なルールでは生じない
「実用的推論スキーマ」理論
許可スキーマ
P 許可の対象となる行動
Q 許可する条件
「ビールを飲むならば,
20歳以上でなければならない」
「許可」場面以外では使えない
社会契約理論
「裏切り者」を検知するための,
生得的なアルゴリズム
コスミデス (1989)
進化 → 集団の維持 裏切り者の検知
「利益を得るためには,
対価を払わなければならない」
検証
「キャッサパを食べている者は,
刺青をしなければならない」
主題材料効果
「行動をとるならば,
条件をみたしていなければならない」
許可ルール
「利益を得るためには,
対価を払わなければならない」
利益ー対価
<許可ルールに含まれる?
「ビールを飲むならば,
20歳以上でなければならない」
利益ー対価関係をふくまない
→ 裏切り者検知アルゴリズムでは,
主題材料効果を説明できない
「こぼれた血をふくならば,
ゴム手袋をしていなければならない」
危機管理アルゴリズム?
生得的なプログラム??
簡潔な説明ではない
パーシモニーの原理
オッカムの剃刀
「ある事柄を説明するためには、必要以上に多くを仮定するべきでない」
思考と遺伝
社会契約理論
生得的プログラム
実用的推論スキーマ
経験によって獲得されたプログラム
情報獲得理論
義務論的
Pならば,Qでなければならない
直接法的
PならばQである
P Q 情報の獲得
Reaction paper 課題
4枚カード問題で,主題材料効果はどのように説明されるか?
事前課題
2−4−6課題で,参加者の課題は何か?