第１１回　第七部 実験 の計画と実施、 結果の分析（１）

 　計画 実施 （実験のアイディア、実施） 

 

実証的研究の目的

理論の検証

理論による世界の理解

 

すでに得られている事実を矛盾なく説明

理論から「演繹」される予測

⇒　理論（仮説）　　支持される／反証される

仮説演繹法　　Hypothetico-deductive method

 

実証的研究の手順

準備

発案

研究計画の立案

実施

結果の分析

報告

 

事前課題

テキスト　p.286 ～

研究のアイディアは

どのようにして生まれるか？

 

研究のアイディア

演繹：　理論から新しい予測を導きだす

発展：　未説明に事実を説明する仮説

止揚：　対立する理論を統合

総合：　関連する事実を総合的に説明

説明多重化：　別の説明を提出

 

日常観察

触発／セレンディピティ

 

 

どのような説明をめざすか？

一般性

新たな事実を説明する

より総合的に事実を説明する　（外的妥当性）

簡潔性

より簡潔、明快に説明する　（内的妥当性）

オッカムの剃刀　（より簡潔な説明を採用）

文献の探し方

時間を過去に遡る

 

本　⇒　引用文献

 

展望論文　「心理学評論」

「心理学研究」　「教育心理学研究」

Medline 　PubMed

J-stage, CiNii

 

時間を現在まで下る

 

　　過去の文献　⇒　現在，引用している文献

 

Reaction paper 課題

実験のアイディアは，どのようにして得られるか，述べなさい。

 

 

研究計画書

目的

方法

結果

考察

 

→　研究ノート

 

目的

自分の仮説

対立仮説

 

研究史は不要

 

方法

 

独立変数

水準の設定

被験者間／内計画

従属変数

測度は何か

 

方法　２

 

被験者　n=?

検定力

仮説　→　統計的な有意　

 

方法　３

 

装置

材料　　なぜその材料か？

　 手続き　

剰余変数は統制されるか？

 

結果

データの分析方法

分析方法を理解しているか？

仮説から予想される結果

対立仮説から予想される結果

図示

 

 

考察

 

　 予想された結果　→　どのように説明するか

 

仮説が支持されたと言えるのか？

剰余変数による他の説明は？

 

 

実施マニュアル

実施の準備

実験室

 

教示

予備実験

独立変数の操作

従属変数の測定

剰余変数の統制

 

結果の分析

本実験

常識的な対応

 

要求特性，実験者効果を知る

 

予想しない事態への対応

 

Reaction paper 課題

研究計画書の目的，方法，結果，考察に書く具体的な事項をあげなさい。

 

次回への事前課題

実験の人工性が問題となるのは，どのような時か？

 

 

研究例

Hasegwa & Unuma (2010)

 

 

目的

　仮説

表情の知覚　→　強さの程度がある

←　顔の特徴にもとづく

 

個別の特徴：　対立仮説

　 特徴間の関係：　研究仮説

 

方法

独立変数

 

従属変数

 

怒り　悲しみ　⇒　評定

 

妥当性？

ほんとうに「怒り（悲しみ）」？

追加実験　　すべてのカテゴリー使用させる

 

装置

被験者

手続き

 

結果

重回帰分析

データへのモデルの適合度を比較

予想される結果

特徴関係モデル

個別特徴モデル

 

測度　決定係数　ほか

　　

 

考察

 

仮説は支持されるか

　　剰余変数は？