第15回 まとめ
実験課題の解説
心理学における実験
仮説:因果関係の検証
心理的メカニズムの説明
倫理的問題と科学的価値
実験と観察・調査
因果関係と相関関係
実験的研究の特徴 pp.23-24
実験者による X の操作
↓
Y と関連する (ミルの要件 (2) )
「因果関係がある」 ⇒ 「XとYは関連する」
バンデューラのボボ実験
第一段階 ビデオ視聴
第二段階 行動観察
実験群
統制群
無作為配分
第3の変数 Z (剰余変数)による説明が排除されるのはなぜか,答えなさい。
家庭環境 Z による影響を排除する方法は?
実験群と統制群に,無作為に被験者を配分する
↓
実験群と統制群の間で,Z の違いはない
∴ もし,実験群と統制群で,ふるまいに違いがあれば
Z の影響ではない
個体差変数の統制
被験者内計画
どの条件にも,同じ被験者を配置
残留効果の問題
ある条件の効果が,他の条件の効果に影響をもつ
経験効果,練習効果
被験者間計画
異なる被験者を,各条件に配置
被験者の配分に工夫
被験者間計画
組織的配分
あらかじめ剰余変数 Z を測定
平均値等化法
条件間で Z の平均値が等しくなるように配置
対等化法
Z の等しい被験者を配置 (マッチング)
無作為配分
ランダムに被験者を各条件に配置
被験者内計画
同じ被験者が,すべての実験条件に参加
剰余変数:個体内変動
カウンターバランス
無作為化
さまざまな実験法
実験室実験
質問紙実験
現場実験
自然実験
それぞれの特徴
(現実性,倫理,代表性,実行可能性)
→ 目的,テーマによって,最適な方法を選択
準実験
剰余変数の統制を犠牲にして,実験の問題を克服する
無作為配分が困難な場合
横断的比較
縦断的比較
横断的比較
例)
テレビ(暴力番組群,対照群)
研究者が無作為配分 → 現場実験
もともと学校が無作為に配分 → 自然実験
実際には,無作為配分が困難
→ 両群が等質ではない
(テレビの視聴→暴力行動:因果関係が不明)
事前テスト
複数の対照条件
不等価従属変数の導入
「不等価二群 事前事後テスト計画」
事前テストがなければ
→ 「偽実験」
比較基準がないので,因果関係が不明
縦断的 準実験
対照条件が設けられない
配分がおこなわれない
例
情報技術の導入の効果
対照条件(非導入校)の設定が困難
実験条件(導入校)のみで因果関係を検討
事前テストと事後テスト
一群事前事後テスト計画
事前テスト → 導入 → 事後テスト
因果関係の特定が困難
「偽実験」
事前テストの練習効果
事前と事後の間の自然変化
導入時期における他の要因の混入
複数回の事前事後テスト
導入の直前と直後のみの変化
↓
練習効果,自然の変化 による説明の排除
事前,事後テストの回数を増やす
不等価従属変数の導入
↓
他の変数の効果による説明が弱められる
心理学の固有の問題
観察反応
要求特性
実験者効果
観察反応
被験者が観察されていることを自覚
↓
普段とは異なる反応を示す
実験が持つ 「要求特性」
実験者の影響 「実験者効果」
実験課題の解説
商品に対してもつイメージの比較
イメージ 態度、行動