第6回:視覚情報処理
空間的特性 時間的特性 知覚的体制化
事前課題
視覚探索 visual search において,「ポップアウト」とはどのような現象か?
一目でわかること
固視と有効視野
固視した状態で瞬時に(300 ms)
視角10° 近中心窩
テクスチュア分凝
テクチュア分離
ベック Beck 1966 特徴要素の重要性
テクスチュアの類似度
低次視覚
n次統計量
1次,2次統計量の差 → 分離可能
テクストン理論
局所的な表現素
方位,小塊,端点,交差
2段階フィルタリングモデル
空間周波数,方位 :第一段階
広い受容野:第二段階のフィルター
大きさの効果
単一の特徴 ⇒ 分離
複数の特徴の組み合わせ
視覚探索とポップアウト
ポップアウト
標的を探す ⇒ 反応時間
妨害刺激の数の依存しない
低次視覚の特性
視覚探索 visual search
ポップ・アウト pop-out
周辺視でのポップアウト
RSVP課題 (高速系列視覚提示)
二重課題
周辺視 : ポップアウトしない?
周辺視でも ポップアウト
プライミング
ポップアウトのプライミング
予期 → ポップアウトを促進
プライミング priming
Try
正しい文を(幾つでも)選びなさい。
(1)空間的な情報処理
1 テクスチュアは注意などの複雑な処理を経て知覚される。
2 線分の方位などの単純な特徴の刺激は、視野の中で即座に処理される。
3 ポップアウト現象は、学習や期待の影響を受けない。
知覚の範囲(注意の範囲)
Reaction paper 課題1
いくつの点があるか,答えなさい。
スービタイジング
数える
瞬間的な把握 4~5項目
それ以上は 1個/250~350 ms
知覚の範囲
4~5項目
感覚貯蔵と視覚的持続
部分報告法
スパーリング(Sperling, 1960)
T P L F
X N S B
W K H G
全体報告
→ 4~5文字
直後に音をならす
高い音 → 1行目を報告
中程度の音 → 2行目
低い音 → 3行目
部分報告法
どの音が出るかは知らされない
3文字報告→正答率75%
12×0.75=9文字見えていた
文字が消えてから、音がでるまでの時間を操作
→ 1秒以上で部分報告法と全体報告の差消失
感覚貯蔵
ごく短時間の記憶(容量大)
視覚情報貯蔵(VIS: visual information storage)
アイコニック・メモリー(iconic memory):
ナイサー(Neisser, 1967)
聴覚:エコイック・メモリー(echoic memory)
人間の視覚情報処理モデル
視覚刺激
↓↓↓
視覚情報貯蔵
↓↓ ⇦ 注意(attention)による選択
視覚短期記憶(作業記憶)
↓ ⇧ 符号化と検索
長期記憶
Reaction paper 課題 2
Sperling (1960)の部分報告法を用いた実験によって,何が明らかになったか?
視覚的持続
視覚的持続
~ 100 ms
視覚情報を統合
知覚的体制化
群化 grouping
グラス・パターン
主観的輪郭
subjective contour
主観的輪郭線の機能的実在性
明るさ,奥行き(大きさ)の知覚
←→ 輝度、テクスチャの変化なし
感性的補完,非感性的補完
なぜ見えるか
Try
正しい文を(幾つでも)選びなさい。
(2)情報処理の時間特性、知覚的体制化
1 瞬時の知覚される対象の数は4〜5個程度である。
2 部分報告法では、あらかじめ刺激の一部が指定されてから提示される。
3 視覚情報貯蔵とは、1秒程度の間、多くの情報を保持する機構である。
4 主観的輪郭線では、物理的に存在しない形が知覚される感性的な補完が生じる。