第10回
スポーツの社会心理(1)
規範 凝集性
リーダーシップ
スポーツと集団(1) 集団規範
集団規範の性質
集団規範 group norm
集団のメンバーが適切と考える行動の基準
ほかより優先する行動,価値
明文化,非明文化
変化しない
柔軟性
← メンバーの相互作用,「強化」
集団規範の機能
集団がもつ行動や考え方の基準
→ 個人に情報として提供
集団を統合
→ 集団の「凝集性」を高める
同調と逸脱
同調:集団の標準・期待と同一・類似した行動
逸脱:規範に背く行動 → 斉一性への圧力↑
スポーツにおける集団規範
練習や試合で時間を守る
集中の維持
ふさわしい服装
チームメートの支援
トレーニングに励む
フィールド外の生活でも成立
不適切な集団規範の修正
スポーツと集団(2) 集団凝集性
集団凝集性とは
集団のまとまり
メンバーを集団に留めようとする力
集団を壊そうとする力に抵抗する力
→ メンバーが集団に対してもつ魅力
課題凝集:実力の向上,成績
社会凝集:人間関係
集団凝集性の測定
集団環境質問紙(GEQ)
課題/社会凝集 × 個人/チーム全体
凝集性とパフォーマンスの関係
凝集性 → パフォーマンス ?
←
凝集性→集団効力感,チームメンタルモデル
→ パフォーマンス
スポーツと集団(3)
チームビルディング
ビジネス,産業分野
組織の活性化 ← チームビルディング
チームビルディングとは
集団の目標
← 集団が効果的に機能する
メンバーの要求を見たす
作業条件の改善を支援
メンバーの円滑の相互作用
効果的なリーダーシップ
成功したチームビルディング
チームリーダーシップ(一貫性,予見力)
メンバーが役割を理解し受け入れる
メンバーが集団の目標達成に専心する
前向きで力を与える風土
公式/非公式のミーティング
チームの弱点を診断,除去
チームビルディングの理論と方法
集団目標の設定
メンバー間の対人関係
個人の役割理解
コーチやリーダーのマネジメント
スポーツでは
直接的アプローチ(直接,選手へ)
間接的アプローチ(コーチへの支援を介して)
リーダーシップ
グループダイナミックス Group dynamics
レヴィン
リーダーシップスタイル
作業成績 メンバーの意欲
専制的 高 低
放任的 低 低
民主的 高 高
リーダーシップとは
目標を達成することにむけた個人と集団に影響を与える過程
公式的リーダー
非公式的リーダー
最適なリーダーシップとは?
特性理論
個人の特性
知能,素養,責任性,参加性,地位
行動理論
PM理論(三隅)
P機能(目標達成機能 performance)
M機能(集団維持機能 maintenance)
集団の生産性
PM>Pm>pM>pm
メンバーの満足感
PM>pM>Pm>pm
状況即応理論
フィードラー
状況 ①人間関係の良さ ②課題の明確さ
③権限の大きさ
状況の好ましさ:非常に良い,悪い
→課題遂行重視
状況の好ましさ:中程度
→人間関係重視
ライフサイクル理論
メンバーの心理的成熟度(知識,技能)
Reaction paper 課題1
PM理論におけるリーダーの役割について簡潔に述べなさい。
多次元モデル
リーダーの行動
要求される行動
↓
実際の行動
↑
好まれる行動