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第4回  第一部 実験の基礎
観察・調査と実験 
 
  アンケート調査から,暴力番組を見ることと子ども暴力行動の因果関係を明らかにできるか

                                    ↓    

                                相関関係
相関と因果の復習
•    相関関係とは
相関関係 (表1.1)
1.     X   →   Y
2.     X ←→ Y
3.     X   ←   Y

4.    X      Y
        ↑  ↑           
              Z

5.    X      Y


 因果関係の条件 (表1.2)
1. 原因が結果よりも時間的に先行 
2. 原因と結果が関連する 
3. 他の因果的説明が排除される


バンデューラのボボ実験 
•    第一段階 ビデオ視聴
•    第二段階 行動観察
–    実験群 統制群 無作為配分

因果関係の条件をみたしているか,考えなさい

https://www.youtube.com/watch?v=dmBqwWlJg8U

 

Question
    バンデューラのボボ実験において,子どもたちを無作為に実験条件(暴力を見る条件)と統制条件(暴力を見ない条件)に割り当てることで,何が可能となるか 


課題1
•    第3の変数 Z による説明が排除されるのはなぜか,答えなさい。

 

 

実験群と統制群に,無作為に被験者を配分する
↓ 
実験群と統制群の間で,Z の違いはない

∴ もし,実験群と統制群で,ふるまいに違いがあれば
Z の影響ではない (ミルの要件 (3) )


実験的研究の特徴
実験者による X の操作
            ↓ 
Y と関連する  (ミルの要件 (2) )

「因果関係がある」 ⇒ 「XとYは関連する」


•    実験がX →Y 以外の相関関係を排除できるか

X ← Y  
Yは時間的に先行しない
X ←→ Y
双方の因果はない
Z は排除される (Z の無作為配分)
偶然の相関
確率pで判断(統計的検定)


実験の長所と短所

課題2
•    実験ではなく,観察(あるいは調査)が望ましいのは,どのような研究か?
•    実験的操作に倫理的問題がある場合
–    例をあげなさい

•    実験的操作が技術的に困難な場合
–    例をあげなさい
 


一般法則とシステム法則 
•    法則の適用範囲 

「動物実験の結果は,人間に適用できるか?」

 「外挿」の誤り
    どのような場合に適用できるか
 人間と動物の「比較」


実験的研究の構造
表 2-1
•    独立変数
•    従属変数
•    剰余変数

ボボ実験の場合の各変数を述べよ


観察的研究の構造
表 2-2
•    予測変数(説明変数)
•    基準変数
•    共変数

p.339 図16-6  で各変数を述べよ

 

相関を評価する
•    偏相関係数

 x  機敏さ
 y 得点能力
   z   身長

 


実験と観察
•    実験における観察

•    観察における実験

研究例:変換視研究
上下逆転
左右反転
ストラットン Stratton, G. 1896,1897
コーラー Kohler, I 1951
牧野達郎 1963
上下逆転・左右反転視野の知覚

http://www2.nict.go.jp/advanced_ict/plan/s-brain/miyauchi/
3日目 
11日目 
30日目 
37日目 

Reaction paper
•    実験条件と統制条件への無作為配分によって,第3の変数 Z による説明が排除されるのはなぜか?

次回への課題
•    pp.33-39 第3章 実証の手続き 変数の具体化 → 具体的な手続き

「手続きの標準化とは何か
またそれは,なぜ必要か?」 
 

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