実験心理学特論III(知覚)
第1回:オリエンテーション
(本講義の概要、構成)
鵜沼秀行
今日の内容
• 本講義の概要
• 進め方、評価の方法
• 知覚の働き:全体像
本講義の概要と構成(1)
• 色彩の知覚
• 錯視
• 形と物体
• 空間と運動の知覚など
• 知覚のはたらきと感情・感性の関係
• 無意識の心理過程⇒ 知覚/意識
• 人間の感覚知覚や意識経験
• 情報処理的アプローチ
• 脳神経科学
(2)
• 視覚的注意
• 物体知覚 顔と表情,文字の知覚
• 情景の理解と空間の認知
• 感覚間の相互作用
• 脳と意識 知覚の障害
知覚の発達と学習 評価の方法
【成績評価の方法】 平常点 50 %
(授業への参加の程度
指定した実験課題への参加)
試験(春)、(秋) 50%
【テキスト】横澤一彦 視覚科学 勁草書房
知覚のはたらきの全体像
• 対象性
• 選択性
• 統合性
対象性
• 変化する断片的な刺激ではなく、安定した外界の対象、事物を知覚
網膜像から出発すると・・・
網膜像の大きさ、明るさ:常に変化
←→安定した知覚 「知覚の恒常性」
選択性
• すべての対象を知覚するわけではない
• 「図と地」
– 「図」として見える対象
– 背景となる「地」
Reaction paper 課題
• 白いTシャツを着ている人が,
何回ボールをパスしたか,数えてください。
The Monkey Business Illusion
https://www.youtube.com/watch?v=IGQmdoK_ZfY
統合性
断片的な刺激ではなく、統合された対象、事物を知覚
「群化」
Hasegawa & Unuma (2010)
知覚のメカニズム
• 「なぜ見えているように《見る》のか」
• 感覚入力 → 知覚 ← 知識、経験、要求
「ボトムアップ」 「トップダウン」
• 知覚と要求
Bruner & Goodman(1947)
知覚と感性
• 情報の抽出 ⇔ 感性 感情
• 刺激の中の情報
• 脳の働き
Hasegawa & Unuma (2010)
Adolphs et al. (1994)
脳(扁桃体)の障害
恐怖表情の知覚 → 選択的に障害される
美感と視覚芸術
1 グループ化
2 ピークシフト
3 単離
4 メタファー (暗喩)
知覚への要求
ハーロー Harlow 1950’
サルの探索行動
• 感覚遮断
今日のまとめ
• 本講義の概要
• 進め方、評価の方法
• 知覚の働き:全体像 対象性
• 選択性
• 統合性
知覚のメカニズム
知覚と感性、知覚への要求
次回への事前課題
• テキスト pp. 10-11
網膜の錐体細胞にはどのようなはたらきがあるか?