第10回 視覚情報処理(2):時間的特性 知覚的体制化
試験について
シラバスに示した予定にしたがって、下記のように試験を行う。
1 実施日
7月26日(金曜) 講義の時間、教室 (試験時間60分)
2 受験上の注意事項
2-1 必ずテキストと配布資料(図表を除きCourse N@viに掲載済み、再配布は行わない)を持参すること。
試験では、テキストを参照しながら解答を求める問題が出題される予定である。
なお、テキスト、配布資料以外の紙資料(コピー等を含む)の持ち込みも可とする。
2-2 学生証を必ず持参すること。忘れた場合は、事務所で証明書を発行してもらうこと。
2-3 試験場でのテキスト、資料等の貸し借りを禁止する。
2-4 電子機器(スマートフォン、辞書、PC等)の使用は全て禁止する。使用が確認されれば不正行為とみなす。
3 試験結果
CouseN@vi上で、試験結果についてのフィードバックを行う。
Reaction paper 課題(復習)
解答選択肢
A B C D E F G H
① ○ × ○ ○ ○ × × ×
② ○ ○ × ○ × ○ × ×
③ ○ ○ ○ × × × ○ ×
問題
① 錐体細胞は運動の検出を主に行う。
② 一次視覚野の単純細胞は、方位選択性をもつ
③ 暗順応には3段階がある。
知覚の範囲
4~5項目
事前課題
「部分報告法」では,何が求められるか?
感覚貯蔵と視覚的持続
部分報告法
スパーリング(Sperling, 1960)
T P L F
X N S B
W K H G
全体報告
→ 4~5文字
直後に音をならす
高い音 → 1行目を報告
中程度の音 → 2行目
低い音 → 3行目
部分報告法
どの音が出るかは知らされない
3文字報告→正答率75%
12×0nj7ș=9文字見えていた
文字が消えてから、音がでるまでの時間を操作
→ 1秒以上で部分報告法と全体報告の差消失
感覚貯蔵
ごく短時間の記憶(容量大)
視覚情報貯蔵(VIS: visual information storage)
アイコニック・メモリー(iconic memory):
ナイサー(Neisser, 1967)
聴覚:エコイック・メモリー(echoic memory)
人間の視覚情報処理モデル
視覚刺激
↓↓↓
視覚情報貯蔵
↓↓ ⇦ 注意(attention)による選択
視覚短期記憶(作業記憶)
↓ ⇧ 符号化と検索
長期記憶
Reaction paper 課題
Sperling (1960)の部分報告法を用いた実験によって,何が明らかになったか?
視覚的持続
~ 100 ms
視覚情報を統合
知覚的体制化
群化 grouping
群化の規定要因
(ゲシュタルト要因
知覚的体制化の原理)
1 近接 factor of proximity
2 類同 factor of similarity
3 閉合 factor of closure
4 よい連続 factor of good continuation
5 よい形 *praegnanzの法則
6 共通運命 factor of common fate
7 客観的構え factor of objective set
8 過去経験
よい連続の要因
Kellman & Shipley 1991
よい連続:relatability 0<Rcosθ<r
グラス・パターン
主観的輪郭
subjective contour
主観的輪郭線の機能的実在性
明るさ,奥行き(大きさ)の知覚
←→ 輝度、テクスチャの変化なし
感性的補完,非感性的補完
なぜ見えるか
Reaction paper 課題2
主観的輪郭線とは,どのような現象か?
時間空間的統合と群化
Unuma, Hasegawa, & Kellman (2010)
誘導図形を継時提示
主観的輪郭線付近に小点を提示
→ 輪郭線の内か外か?
輪郭線の精度を推定
全体の提示時間< 180 ms
→ 精度の高い輪郭
次回への事前課題
幾何学的錯視の例をあげなさい(名称)